2008年12月22日月曜日

農業は非科学的で教育はいらない?

「どうせ俺は百姓の倅で、勉強なんかする必要ない」と言っていた算数のメッポウ強い小学校の頃の友達のことを思い出します。 江戸時代の士農工商から、ずっと農業は非科学的で教育よりも経験の産業、という雰囲気が有ると思うのは私の偏見でしょうか? 
一応、農学部を卒業して、農業関係の仕事を30年して、結局は「科学がそこまで追いついていないから、農業は経験に頼った方がよい結果が出てしまう」と個人的には結論付けています。 
 個別の科学は、其々それなりの成果を上げているのでしょうが、複数の組み合わせの結果としての農業生産という結果にまで繋げる所までは至っていないように思います(これは、数学的には組み合わせが多すぎて永遠に無理なのかもしれませんが、人間の経験がそれなりの結論を出し、それなりの精度を持っているので、何らかの科学的方法が有ると思うのですが、、、)。

 色々な組み合わせ、それも状況によって重みが違う組み合わせ、という事を考えると、個別の数学的な推論をWEB上で任意に組み合わせて、結論を得るような、一つのパッケージで処理するのとは根本的に異なるアプローチが必要なのかもしれません。 

 そういった研究の場としてのWEBを考えると、生産履歴、気象情報など多くの情報が広く公開されることにより研究が進み、ブラックマジック的農業から、科学的農業への転換が図られる事が望まれます。  私が学生の時代は、植え付けからの積算温度を計算するのさえ、実際に温度の記録を自分で紙に書き込む所からしなければならなかったことを考えれば、データがCSV等で入手可能で、色々と分析が可能な今の時代、もっとこの分野での進歩が期待されます。

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