2007年4月13日金曜日

Happy Feet とバイオエタノール

先日、暇つぶしに娘とHappyFeetを見に行きました。 唯、他にあまり面白い映画をやっていなかった、という理由だけで選んだのですが、環境と資源の問題をペンギンの目から見る、という画面の印象から受けるより遥かに重い内容(?)の映画でした。 ついでに私にとっては音楽はクール!でした。

昨今の農業問題は、特にバイオエタノールが話題になるようになり、人間の搾取の対象が、他の動物たちから、力の弱い仲間の人間にまで広がってゆくことを示唆しているように思われます。 とうもろこしの高騰はは既にメキシコなど、とうもろこしを主食とする人たちの危機感を煽っていますが、早晩、家畜飼料の高騰という形で我々の家計にも影響が出ることになるでしょう。  

作物の子実を使ってバイオエタノールを作るのではなく、今まで廃棄したり償却していた、茎だとか利用されていなかった物を、効率的にエタノールに変換する技術の早期の実用化が望まれます。 コーンストーバーと呼ばれているとうもろこしの茎の微生物分解による、エタノールの生成は既に米国で研究されていますし、水稲については、RITE・ホンダで実証実験の為の研究が行われているようです。 水稲の場合で、10a当りの収量を500Kgとすると、稲藁も500Kg位は取れますので、このセルロースを分解して糖からエタノールにすると150L(環境省のHPによれば30%)のバイオエタノールが生成できることになります。 
150Lx50円=750円/10aでは、何のコッチャ!という感じですが、元々廃棄コストを払っていたり、少なくとも殆ど0円だった筈ですから、、、、。 でも、積極的な推進の理由にはなりませんね、、、。 
(日本の水稲全部では1,600,000Haですから、750円X16MM=9,900MM円、99億円!! 2,400MML、、何か計算違いしているかな?)
そこで、セルロースを分解して糖を作った後の残渣は? 糖も、アルコールもNPKは含んでいませんので、残渣に残っていることになります。 この残渣中のNPKが作物に取り込まれる形で残っているとしたら、この残渣は肥料として使える筈なのですが、、、 このような研究の報告は見たことがありませんが、、、、。
今の所、セルロースの抽出には、強酸、強アルカリ、熱湯などが使われているようで、安全装置とか、投入エネルギーとか考えると、バイオエタノールの製造その物も、多分、割に合わない物になってしまうのでしょう。 しかし、ここが微生物分解のような、投入エネルギーの少ない方法で出来るようになると、話は違ってきます。 今まで目の敵にしていた(駆除することばかり考えていた)、シロアリとか木材腐朽菌等の出番です。 勿論、これらだけではなく、地球上の「掃除屋さん」をしてくれている微生物、昆虫は、この分野での応用を考え、今後さらに研究されてゆく必要があるのでしょうね。

0 件のコメント: